オフショアヒラメジギングに使用するジグには多くの種類があり、それぞれに特徴があるため、しっかりと選ぶことでヒラメの釣果にも大きな違いが出てきます。
しかし、数あるジグの中から、どのような基準で選べばよいのか悩むこともありますよね。
そこで本記事では、マイボートや遊漁船でオフショアヒラメジギングを15年以上続けてきた経験をもとに、ヒラメに効くおすすめのメタルジグを厳選してご紹介していきます。
オフショアヒラメにはスロージギングが効く!

オフショアヒラメに有効なジギングスタイルは「スロージギング」です。
オフショアヒラメジギングにおいてスロージギングが有効とされる理由は、ヒラメの習性とスロージギングの特徴が非常にマッチしているためです。
ヒラメの習性とスロージギングの相性
- ヒラメはフォールに反応しやすい
- 低活性時でも口を使わせやすい
- ボトムをしっかり攻められる
ヒラメは底付近で待ち伏せして獲物を狙う「伏せ型」の捕食者であり、上からジグがヒラヒラと落ちてくる「スロージギングのフォールアクション」の動きに強く反応します。

特に、弱ったベイトを演出する不規則なフォールが効果的であり、スロージギングとの相性がマッチします。
また、スロージギングはジグの動きが緩やかで、「速く動くものを追わない」低活性のヒラメにも効果的で、特に冬や水温が下がった時期は、速い動きよりスローな誘いのほうが有利です。
さらに、スロージギングでは1ピッチ1ジャークなど、ジグを底から離さずにゆっくり誘うことが基本となりますが、ヒラメが潜むボトム付近をじっくり探れるスロージギングは、非常に効率的な攻め方だといえます。
そのため、オフショアヒラメジギングで使用するジグは、「スロージギング対応」のジグを選ぶといいでしょう。
オフショアヒラメ用ジグの選び方

ここでは、オフショアヒラメジギングで有効なメタルジグの選び方について解説していきます。
ジグの重さ
スロージギングで使用するジグの重さを選ぶ基準として、一般的な目安は「水深×3倍」です。
オフショアのヒラメジギングでは、水深20メートル〜50メートル程度を中心に狙っていくため、60グラム〜150グラム程度のジグを使用することが多くなります。
しかし、スロージギングで使用するジグはフォールアクションを重視した構造のため、潮流の抵抗を受けやすく、水深×3倍では底取りが難しく感じることもあるため、水深×4倍程度までのジグの重さをそろえておくことをおすすめします。
- 水深×3〜4倍で選定!
- 潮流の抵抗を考慮して選択する!
ジグのバランス
オフショアヒラメジギングで使用するスロージギング用ジグのバランスには、「センター」「フロント」「リア」の三つの種類があります。
それぞれのバランスで調整されているジグには特徴があり、状況によって使い分けることが釣果につながります。
センターバランス
滑らかなフォール&広いスライド。穏やかな潮向け。
フロントバランス
速く沈む。潮が速い・深場で有効。
リアバランス
後ろから沈下。浅場&ゆっくり狙いに最適。
三つのバランスの中では、フォールアクションが安定している「センターバランス」が最も使いやすく、初めてのスロージギングでもしっかりとフォールやスライドをさせることができるため、センターバランスのジグを中心に、幅広いバランスのジグを揃えておきましょう。
- センターバランスを中心に!
- 幅広いバランスのジグを揃える!
ジグの材質
スロージギングで使用される材質は鉛が最も一般的ですが、タングステン製のジグも所持しておきましょう。
スロージギングで使用されるジグの特性上、沈下スピードが遅く、底取りがしにくい状況もあるため、シルエットに対して重く、鉛よりも比重の高いタングステン製のジグが有効な場合があります。
鉛ジグに比べてコストはかかりますが、ジグの重さやバランスと合わせてタングステン製のジグも所持しておくことで対応できる状況が広がるため、数本は所持しておくことをおすすめします。
- タングステン製のジグも所持!
- 対応できる状況が広がる!
オフショアヒラメに効くおすすめジグ11選!

ここでは、オフショアヒラメに効くおすすめのメタルジグを厳選して11種類ご紹介していきます。
【シマノ】スティンガーバタフライ ウイング
重さ(g) | ジグバランス |
110~450 | ややリア |
フォール中の不規則な動きがヒラメに効く!
シマノの「スティンガーバタフライ ウイング」は、フォール中の不規則な動きがヒラメに効果的で、スローピッチジャークでじっくり狙うスタイルがおすすめ。
多様なジャークに対応しスローなアクションだけでなく、ハイピッチジャークにも使える汎用性の高さがおすすめの理由。
【シマノ】スティンガーバタフライ サーディンウェーバー
重さ(g) | ジグバランス |
100~500 | センター |
3種のフォールアクションがヒラメに効く!
シマノの「スティンガーバタフライ サーディンウェーバー」は、バックスライド、ウォブリングフォール、前後スライドの3種のフォールアクションがヒラメに有効です。
ヒラメだけではなく根魚・青物なんでもOKの万能型で、タックルボックスに必ずスタンバイさせておきたいおすすめのジグです。
【シマノ】オシア ウィングフォール
重さ(g) | ジグバランス |
80~500 | ややリア |
スティンガーバタフライ ウィングの進化版!
シマノの「オシア ウィングフォール」は、スティンガーバタフライ ウィングをベースに操作性とフォールアクションをさらに追求したモデル。
ジャークが軽くなり、より滑らかなフォールを実現する設計で、初心者でも扱いやすい特徴をもちながらも、フォール中のヒラ打ちアクションが進化したヒラメにも効くジグ。
【ダイワ】ソルティガ FKジグ TG
重さ(g) | ジグバランス |
110~180 | センター |
滑らかで自然なフォールアクションが効く!
ダイワの「ソルティガ FKジグ TG」は、フォール性能に特化したセンターバランス型のジグで、特にヒラメや根魚に対して効果的。
センターバランス設計により、滑らかで自然なフォールアクションが可能で、高比重マテリアルタングステンにより、深場や潮流のあるエリアでの使用も可能なおすすめジグ。
【ジャッカル】バンブルズジグ スロー
重さ(g) | ジグバランス |
100~250 | センター |
専用のツインアシストフックが標準装備!
ジャッカルの「バンブルズジグ スロー」は、スローフォール特化型のメタルジグでヒラメジギングに有効で、特に食い渋り時のヒラメや根魚に効果的です。
ヒラメだけではなく根魚など、広範囲の魚種に対応できる万能設計が魅力で、100gから250gのラインナップで、浅場から深場まで対応可能。
【BAKSTORM】スローフォールウイング 4本セット
重さ(g) | ジグバランス |
100~300 | センター |
コスパ重視のスロージグ!
BAKSTORMの「スローフォールウイング」は、スロージギングに特化したメタルジグで、ヒラメや根魚、カンパチなどの底物狙いに効果的です。
スパイラルフォールやフリーフォールで、弱ったベイトフィッシュを演出し、アシンメトリーデザインがアピール力をアップしてくれます。
4本セットで五千円を切るコスパに優れたスロージギング用ジグです。
【シャウト】クレイドル
重さ(g) | ジグバランス |
80~400 | センター |
低活性の魚に効く!
シャウトの「クレイドル」は、揺れるようなユニークなフォールアクションが特徴的なスロージギング用ジグ。
低活性の魚にも警戒心を与えずにアピールできるため、特にヒラメや根魚に効果的で、強い波動で視覚的にもアピール力が高くなっています。
【DEEPARS FACTORY】SPY-V
重さ(g) | ジグバランス |
180~250 | 若干フロント寄りのセンター |
ヒラメ・青物・底物の万能型!
DEEPARS FACTORYの「SPY-V」は、スローピッチジャークやロングフォールジャークに効果的なメタルジグで、ヒラメだけではなく青物や底物にも対応できる万能型ジグです。
若干フロント寄りのセンターバランスにより、フォール時のアクションがヒラメに効果的です。
【ダミキジャパン】バックドロップ 平目SPイワシグロー
重さ(g) | ジグバランス |
100~200 | センター |
ヒラメのためのヒラメスペシャルカラー!
ダミキジャパンの「バックドロップ」は、ヒラメや青物を狙えるスロージグの一つで、独特な形状が自然なフォールアクションを演出します。
ヒラメスペシャルカラーは、ヒラメをターゲットにした特別なカラーで、効果的なデザインと色味が特徴的なジグで、低活性のヒラメにも効果が期待できます。
【シーフロアコントロール】レクター
重さ(g) | ジグバランス |
100~390 | センター |
幅広いターゲットに対応する万能型!
シーフロアコントロールの「レクター」は万能型ジグで、ヒラメだけではなく青物、真鯛、底物など幅広いターゲットに対応する設計が魅力。
滑らかで緩やかなフォールアクションが魚を引き付けやすく、また高速ジャークからスローな誘いまで自由自在に操作できるのが特長です。
【エバーグリーン】カプリスエッジ
重さ(g) | ジグバランス |
100~320 | センター |
高速ダートとスローフォールが効く!
エバーグリーンの「カプリスエッジ」は、薄くて長いデザインが特徴のメタルジグで、高速ダートアクションとスローフォールの二つのアクションが魅力。
100gから320gまでのラインナップは、浅場から深場まで幅広い状況に対応可能。
オフショアヒラメを釣るためのコツは?
項目 | コツの解説 |
---|---|
スロージギングが基本 | ジグのスライド・フォールを活かして自然に誘う |
フォールが最も重要 | バイトはフォール中が多く、姿勢やテンションの管理が大切 |
適切なタックル選び | 高感度ロッド・ベイトリールでフォール変化をしっかり捉える |
捕食行動範囲を探る | リフト&フォールで細かくレンジ調整し、ヒラメの位置を特定 |
しっかりとフッキングする | ヒラメの硬い口に対応した強めのアワセでバラしを防ぐ |
オフショアヒラメジギングで安定した釣果を得るためには、いくつかの基本的なコツを押さえることが重要です。
オフショアヒラメジギングの基本的な5つのコツ
- スロージギングが基本
- フォールが最も重要
- 適切なタックル選び
- 捕食行動範囲を探る
- しっかりとフッキングする
まず、ヒラメにはスロージギングが効果的で、ジグのスライドやフォールを活かして自然に誘うのが基本です。中でも「フォール」は最も重要なタイミングで、ヒラメの多くはフォール中にバイトしてくるので、ジグの姿勢やラインテンションに注意して、食わせの間を意識しましょう。
また、感度の高いロッドとフォールの変化を捉えやすいベイトリールなど、適切なタックル選びも欠かせません。ヒラメは底付近に潜んでいることが多いため、捕食行動の範囲を探るようにリフト&フォールを繰り返し、細かくレンジを調整していきます。
そして、アタリを感じたら確実にフッキングすることが重要で、口が硬いヒラメは甘いアワセだとバラしてしまうこともあるため、しっかりと確実にフッキングを行いましょう。
オフショアヒラメジギングはベイトタックルで挑もう!

オフショアヒラメジギングは、スロージギングが最も効果的で釣果が期待できる釣り方ですが、タックルは「ベイトタックル」がおすすめです。
スロージギングにベイトタックルがおすすめの理由としては、以下の五つです。
- ジグを細かく繊細に操作できる
- フォール中のバイトに反応できる
- ハンドル回転数をコントロールしやすい
- 手返しが早い
- 肉体的負担の軽減
まず、スロージギングではジグの繊細な操作が求められますが、親指一本でクラッチ操作やスプールのスピード調整が可能なロッドとリールの構造上、ジグへの操作がダイレクトに伝わり、細かな誘いも正確に表現できます。
また、フォール中にアタリがあることの多いヒラメジギングでも、バイトが分かりやすく、フッキング率も高くなります。さらに手返しも早く、ハンドルの回転数をコントロールするだけでジグの動きも調整することが可能です。
このように、オフショアヒラメジギングで多用されるスロージギングでは、「ベイトタックル」が有利な状況が多くあるため、まずはベイトタックルを中心にそろえていくとよいでしょう。
オフショアヒラメジギングにおすすめのベイトタックルについてもっと詳しく知りたい方は、下記の記事で詳しく解説していますので、参考にしてください。
【2025年最新】オフショアヒラメジギングにおすすめのリール11選!選び方の基本とは?
【2025年最新】オフショアヒラメジギングにおすすめのロッド11選!正しい4つの選び方とは?
まとめ
オフショアヒラメジギングは、スロージギングが基本的な誘い方であり、おすすめのジグもスロージギングに特化したものがヒラメには効果的です。
ヒラメ用ジグを選ぶ際には、ジグの重さやバランス、素材などを考慮し、状況に応じて使い分けられるように、できるだけ多くの種類をそろえることが理想的です。
また、スロージギング用ジグはフォールアクションを中心に組み立てることが釣果への近道となるため、フォールアクションを意識したハンドル操作やロッドワークが求められるでしょう。
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