近年、大人気のSLJ(スーパーライトジギング)は軽量タックルを用いたスタイルであり、初心者から体力に自信のない方まで楽しむことができます。
しかし、軽量タックルを使用するため相性の良いライン選びが釣果を左右しますが、種類も多く選びにくいことが多いですよね。
そこで本記事では、マイボートや遊漁船でSLJを楽しんでいる経験をもとに、SLJに最適なラインの選び方やおすすめのラインまで詳しく解説します。
また、ライントラブルの防止法についても解説していますので、ぜひ参考にしてください。
SLJに最適なPEラインは0.6〜1号!その理由とデメリット

スーパーライトジギング(SLJ)で使うPEラインは、0.6〜1号が最適です。
これは軽量ジグを使用する釣りにおいて、水中抵抗を抑えられるためで、細いラインを選ぶことで潮流の影響を受けにくく、ジグを自然に落とせるほか、感度も高まり繊細なアタリも感じやすくなります。
また、0.6〜1号であれば小〜中型青物や根魚を中心に、時には不意の大型魚にも対応することが可能です。
一方でデメリットも存在し、細いラインは耐摩耗性に乏しく根ズレに弱いため、障害物が多いエリアではラインブレイクのリスクが高まります。
また、無理なやり取りや強いドラグ設定では簡単に切れることもあり、さらに細い分バックラッシュや高切れといったトラブルも起こりやすいため、正しいドラグ調整やリーダーセッティングが不可欠です。
SLJ向きPEラインの5つの選び方
項目 | ポイント | 選び方の目安 |
---|---|---|
ラインの長さ | 高切れ・根ズレに備える | 150〜200m(潮流や深場なら300m) |
撚り数 | 耐久性・操作性で選ぶ | 根ズレ多め:4本編み / 感度重視:8本編み |
カラー | 水深把握や視認性 | マルチカラー:タナ管理しやすい / 単色:コスパ重視 |
ハードコーティング・仕上げ | トラブル回避・操作性 | ハードコーティング:摩擦軽減・扱いやすい / ナチュラル:操作性重視 |
メーカー・コスパ | 品質と安心感 | 大手メーカー:信頼性高 / 下位グレード:コスパ重視 |
ここでは、SLJで使用するPEラインの選び方について詳しく解説していきます。
ラインの長さ
水深10〜50メートル程度で行うことの多いSLJでは、PEライン1号を150〜200メートル用意しておくと安心です。
200メートルあれば、万一ラインブレイクや根ズレでカットしても余裕を持って釣りを続けられます。さらに、潮の流れが速い日や水深のあるポイントを攻める際は300メートルあると安心です。この長さなら、SLJだけでなくライトジギングでも使用できます。
また、スプール容量に対してPEラインが不足する場合は、ナイロンラインなどで下巻きをして調整しましょう。
撚り数で選ぶ
PEラインは「撚り数(よりすう)」によって特性が変わります。
一般的には4本編み(PE4)と8本編み(PE8)が主流で、4本編みは摩耗に強くコシがあり、根ズレが多いポイントにおすすめです。一方、8本編みは表面が滑らかでガイド抜けが良く、飛距離や感度に優れますが、根ズレにはやや弱い傾向があります。
そのため、「根ズレ対策なら4本編み」「操作性や感度重視なら8本編み」と、釣り場やスタイルに合わせて選ぶと良いでしょう。
カラーで選ぶ
PEラインはさまざまなカラーが展開されていますが、SLJではマルチカラータイプがおすすめです。
10mごとに色分けされたラインは、水深を把握しやすく、ジグを正確なレンジに送り込むことができます。特にタナを意識する必要があるSLJでは大きなメリットです。
一方、単色ラインはコストが抑えられるため、浅場中心やコスパ重視の方に向いています。釣行スタイルに応じて「視認性重視のマルチカラー」か「価格重視の単色」を選ぶと良いでしょう。
ハードコーティング・仕上げで選ぶ
PEラインは非常に細いため、コーティングや仕上げによって使用感が大きく変わります。
ハードコーティングされたPEラインは表面が滑らかでガイド摩擦が少なく、キャスト時のトラブルを軽減できるのが特徴です。また、ライン同士の食い込みも抑えられるため、扱いやすさが向上します。
一方、ナチュラル仕上げのラインは柔らかく操作性に優れるものの、劣化が早い場合があります。
SLJでは「トラブルを減らしたい方はハードコーティング」「操作性重視ならナチュラル」と目的に合わせて選ぶと良いでしょう。
大手メーカー&コスパで選ぶ
PEラインは各メーカーから数多く販売されていますが、SLJ初心者や安定した釣果を求める方には大手メーカーの製品がおすすめです。
シマノ・ダイワ・YGKなど信頼性の高いブランドは品質が安定しており、号数表記や強度にも安心感があります。また、同じ号数でも実際の太さや耐久性に差が出やすいため、実績のあるメーカーを選ぶことがトラブル回避につながります。
そのうえで、コスパを重視するなら下位グレードのラインを選ぶのも有効です。信頼性と価格のバランスを意識すると長く快適に楽しめます。
スーパーライトジギングにおすすめのPEライン11選!
商品名 | 特徴 | SLJおすすめポイント |
---|---|---|
PITBULL8+ | コスパ抜群、耐摩耗性◎ | 入門者向けで扱いやすい |
オシア EX8 PE | ハイエンド、しなやか | 長期使用や本格派に最適 |
タナトル8 | 低価格×高品質 | 複数スプール持ちに◎ |
ソルティガデュラセンサー×8 | Si2加工で高耐久 | コスパと性能の両立 |
ソルティガEX 12ブレイド | 12本撚りで超強度 | 大物狙い、本格派必須 |
アバニジギング10×10 | マーキング付き | 水深管理しやすく実戦的 |
スーパージグマンX8 | 定番、柔軟で感度◎ | 安心の品質とコスパ |
ROOTS PE×8 | しなやかでキャスト◎ | 初心者や価格重視に |
ディープワン×8 | ワイドレンジ設計 | 耐摩耗性と強度が優秀 |
ラップライン PE | 低コスト | 初心者、コスパ重視 |
ハードコアX4 | 4本撚りで根ズレに強い | 岩礁帯や根回りに強い |
【シマノ】PITBULL8+
コスパ抜群、耐摩耗性◎
【シマノPITBULL8+】はコスパに優れた定番PEラインで、特殊コーティングによる耐摩耗性が特徴。
トラブルが少なく扱いやすいため、初めてのSLJに最適です。強度と感度のバランスも良く、価格を抑えつつ安定した性能を求める方におすすめのPEライン。
【シマノ】オシア EX8 PE
ハイエンドでしなやか!
【シマノ オシア EX8 PE】は最上位クラスのPEライン。
極めてしなやかで飛距離・操作性ともに優秀。耐摩耗性や結束強度も高く、信頼できる一本。長期使用にも耐える完成度。
【シマノ】タナトル8
低価格×高品質!
【シマノ タナトル8】は、高品質ながら価格を抑えたPEライン。
8本編みでガイド抜けが良く、キャストフィールも快適。色落ちが少なく長持ちするのもポイントで、コスパに優れ、複数スプールを使い分けるアングラーや、コスト重視のSLJユーザーに人気です。
【ダイワ】UVF ソルティガデュラセンサー×8+Si2
Si2加工で高耐久!
【ダイワ UVF ソルティガデュラセンサー×8+Si2】は、ダイワの実力派PEラインで、Si2加工により耐久性・耐摩耗性を強化。
しなやかで操作性が良く、SLJに必要な感度も十分に備えています。比較的手に取りやすい価格帯ながら、信頼度は高く、コスパ重視のアングラーにおすすめ。
【ダイワ】UVF ソルティガデュラセンサー×8+Si2
12本撚りで超強度&高感度!
【ダイワ UVF ソルティガデュラセンサー×8+Si2】は、12本撚り構造により圧倒的な強度と耐久性を実現したダイワ最上級モデル。
しなやかで糸鳴りが少なく、操作感も極めてスムーズ。感度も鋭く、細かいアタリを逃しません。
価格は高いですが、大物狙いや本格派アングラーに最適な一本です。
【バリバス】アバニジギング10×10マックスパワーPEX8
10mごとに色分け!
【バリバス アバニジギング10×10マックスパワーPEX8】は、10mごとにカラーが変化するマーキングPEで、正確な水深把握が可能。
強度と耐摩耗性にも優れており、SLJでのレンジ攻略を強力にサポートします。ジグを正確にコントロールしたいアングラーにぴったりの実戦的なラインです。
【エックスブレイド】スーパージグマンX8
定番、柔らかで初心者〜上級者まで!
【エックスブレイド スーパージグマンX8】は、定番ジギングPEで多くのアングラーに支持されている信頼の一本。
しなやかで扱いやすく、フォール中のアタリも明確に伝えます。価格・性能のバランスが良く、初心者からベテランまで幅広くおすすめできます。
【ゴーセン】ROOTS PE×8
しなやか&キャスト性能あり!
【ゴーセン ROOTS PE×8】は、しなやかさと扱いやすさが魅力のPEライン。
キャスト性能も高く、ライト感覚で楽しめるのが特徴です。価格も手頃で、初めてのSLJやコストを抑えたい方に最適。
根ズレ対策もしっかりしており、安心して使える万能型ラインです。
【サンライン】ディープワン×8
ワイドレンジをカバー!
【サンライン ディープワン×8】は、ワイドレンジを意識した設計で、耐摩耗性と強度のバランスが優秀。
高視認性カラーでラインの動きが分かりやすく、フォール中のアタリもキャッチしやすい仕様。深場攻略や潮流の強いポイントで特に活躍する実戦派ラインです。
【Rapala】ラップライン PE ネオンピンク
4本撚りのタフネス使用!
【Rapala ラップライン PE】は、初心者の方からベテランアングラーまで安心して使え、マルチな釣りに対応できるタフネスで操作性抜群なPEライン。
コーティング製法を採用し、適度なハリとコシでガイド絡み等のトラブルを回避。高感度設計で着底やアタリを素早く察知するコスト以上のスペックが魅力。
【デュエル】ハードコアX4
4本撚りで根ズレに強い!
【デュエル ハードコアX4】は、4本撚りで根ズレに強いPEライン。
伸びが少なく、アタリをダイレクトに感じられる高い感度と最適なハリとコシが、繊細な釣りに有効です。
岩礁帯や根回りでのSLJに最適でコスパも良く、タフなシーンでも安心して使えるPEラインです。
ショックリーダーは必ず組む

SLJではPEラインの細さを活かして感度を高めつつ、ショックリーダーを必ず組むことが重要です。
PEラインは耐摩耗性が低く、根ズレや歯の鋭い魚とのやり取りで簡単に切れることがあります。そのリスクを軽減するため、先端にフロロカーボン製のショックリーダーを接続します。
リーダーは号数や長さをターゲットや釣り場に合わせて設定し、一般的にはPE0.8号に対してリーダー16lb前後、長さは1~3メートル程度が目安です。
結束には強度に優れるFGノットやPRノットを用いることで、ラインブレイクを防ぎつつ自然なジグの動きを損ないません。
ショックリーダーはSLJで安定した釣果を出すための必須アイテムであり、細めのPEラインを安全に活かすための保険として欠かせない存在なので、必ずラインシステムに組み込みましょう。
ライントラブルを防ぐために

SLJでは細いPEラインを使うため、ライントラブルの予防が釣果を左右します。特に注意したいのは根ズレと糸絡みです。
根の周りを攻める際は、常にリーダーをチェックし、傷や毛羽立ちがあればすぐに結び直すことが大切です。また、キャストやフォール時に糸フケが出過ぎるとガイドに絡まりやすく、高切れの原因となるため、ラインは常に軽く張った状態で操作する意識を持ちましょう。
さらに、PEラインは湿気や紫外線に弱いため、釣行後は真水で洗って乾燥させることで劣化を防げます。リールのスプールにきれいに巻かれているかも確認し、緩みがあれば下巻きやテンション調整を行うことが重要です。
小さな注意の積み重ねが、ライントラブルを防ぎ、快適な釣行につながるので、面倒でも必ずチェックする癖をつけましょう。
スーパーライトジギングはロッド×リール×ラインの相性が重要!

SLJで釣果を出すには、PEラインだけでなく、ロッドとリールの相性も非常に重要です。
細めのPEラインは感度が高く、繊細なアタリを捉えやすい反面、操作ややり取りの自由度はロッドやリールに依存します。SLJ向きのロッドは軽量ジグを素早く操作できる張りのある設計で、リールはスムーズなドラグと巻き心地が重要です。
例えば、PE0.8号のラインを使いながら、6ft台のSLJ専用ベイトロッドに、カウンター付きで巻き心地の軽いリールを組み合わせると、ジグのフォールや巻き上げの微妙な変化を手元で感じ取りやすくなります。
また、ラインの号数や撚り数によって操作感が変わるため、ロッド・リール・ラインをセットで考えることが釣果の安定につながります。
相性を意識することで、SLJ特有の軽いジグ操作や繊細なアタリも逃さず、快適で効率的な釣りを楽しむことがでるでしょう。
SLJに最適なタックルの基準については、下記の記事でまとめていますので参考にしてください。
【完全ガイド】スーパーライトジギングとは?釣り方・おすすめタックル・狙える魚まで徹底解説!
まとめ
SLJで快適に釣りを楽しむには、PEラインの選び方が非常に重要です。0.6〜1号のラインは操作性と強度のバランスが良く、感度も高いため、繊細なアタリを捉えやすくなります。
さらに、ラインの長さや撚り数、カラー、コーティングなどの特性に応じて選ぶことで、トラブルを減らし安定した釣果を得られます。
また、ショックリーダーを組むことやロッド・リールとの相性にも注意することで、ラインだけでなくタックル全体の性能を最大限に活かせます。
今回紹介したポイントを押さえて、自分に合ったPEラインを選べば、SLJをより快適で効率的に楽しむことができるでしょう。
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