船釣りで使用するコスパに優れたクーラーボックスを選びたいと思っても、種類が多く、何を基準に選ぶべきか悩むことがありますよね。
コスパだけを重視して選ぶと、使用時に後悔する可能性もあるため、慎重に選ぶことが大切です。
そこでこの記事では、遊漁船や2馬力ボートで船釣りを15年以上続けてきた経験をもとに、コスパに優れたおすすめのクーラーボックスを厳選してご紹介します。
さらに、クーラーボックスを効率よく冷やす方法や、クーラーボックスのカスタマイズについても解説していますので、ぜひ参考にしてください。
船釣りで保冷力は必須!
船釣りで使用するクーラーボックスを選ぶ際、コストは非常に重要なポイントですが、「保冷力」だけは外せない重要な要素となります。
船釣りにおいて保冷力が重要となる理由は次の3点です。
- 魚の鮮度を保つため
- 釣りエサの鮮度を保つため
- 食べ物を冷やすため
まず、魚の鮮度は非常に早く落ちるため、保冷力が十分でなければ、せっかく釣り上げた魚の鮮度が悪くなります。
鮮度が悪化すると、内臓にいるアニサキスなどが身に移動し、食中毒などの危険性が高まります。
次に、釣り種などによって違いはありますが、暑さに弱いエサもあるため、クーラーボックスでの保管が必要です。そのため、保冷力の高いクーラーボックスは必須となります。
また、自分の食べ物や飲み物を冷やすためにも保冷力に優れたクーラーボックスは必要です。特に夏場は食品が傷みやすく、食中毒のリスクが高まります。
そのため、コストパフォーマンスを重視してクーラーボックスを選ぶことはメリットがありますが、「保冷力」がしっかりしている商品を選ぶようにしましょう。
船釣り用クーラーボックスの3つの選び方
ここでは、コスパに優れたクーラーボックスを選ぶための3つのポイントについて解説していきます。
サイズ/容量
船釣りで使用するクーラーボックスを選ぶ際には、「サイズと容量」が狙う魚種や釣種に合ったものを選ぶと良いでしょう。
魚種や釣種に合わせてクーラーボックスを選ぶメリットとして、以下が挙げられます。
- しっかり保冷できる
- 船内スペースの確保
- 持ち運びのしやすさ
まず、魚種や釣種に合わせて適切な容量のクーラーボックスを選ぶことで、不必要な氷の購入にかかるコストをカットでき、少ない氷でもしっかりと冷やすことが可能になります。
また、遊漁船で使用するにしてもマイボートなどで使用するにせよ、限られた船内スペースにクーラーボックスを置くことになるため、あまりにも大きすぎるものでは邪魔になってしまったり、重くなりすぎて持ち運びに苦労することにもなります。
そのため、魚種や釣種に合わせたサイズや容量選びは重要であり、選ぶためのおおよその目安としては、下記の通りです。
アジ/サバ/などの小型魚 | 15リットル程度 |
中型の青物/マダイ | 30リットル程度 |
大型の青物など | 60リットル以上 |
適切なサイズや容量のクーラーボックスを選ぶことには多くのメリットがあるので、上記したおおよその目安をもとにしっかりと選んでください。
素材
断熱材の素材 | 発泡スチロール | 発砲ウレタン | 真空断熱パネル |
保冷力 | 低い | 中程度 | 最強 |
コスト | 安い | やや高い | 高額 |
重さ | 軽い | すこし重い | 重い |
コスパ最強のクーラーボックスを選ぶためには、温度を保つための「素材」のメリットやデメリットについて知っておく必要があります。
クーラーボックスの保冷力を確保するために使用されている素材は3つあります。
真空断熱パネル=保冷力抜群
真空断熱パネルは、金属やガラスなどの間に真空の状態を作り出すことで熱の伝導を小さくし、保冷・保温に優れた状態を維持する構造です。水筒やタンブラー、冷蔵庫などにも使用されています。
そのため、保冷力は抜群で、数日間の遠征などの船釣りでも安心して使用できるというメリットがあります。ただし、その分コストがかかり、高額なクーラーボックスが多いというデメリットもあります。
発泡ウレタン=保冷力は中程度
発泡ウレタンは、フロンガスなどの発泡剤を混ぜて作られたもので、内部に小さな粒状の空気やガスを閉じ込めて断熱します。
建築物の断熱材としてもよく用いられるこの素材は、保冷力が中程度で、一日の船釣りであれば十分な能力を発揮します。
また、コストも真空断熱パネルほど高価ではなく、保冷力とコストのバランスが取れた汎用性の高いクーラーボックスの素材です。
発泡スチロール=保冷力は低め
発泡スチロールを使用したクーラーボックスは、保冷力がやや低いというデメリットがありますが、コストが低く、安価で軽いことが魅力です。
使いどころは見極める必要がありますが、半日の船釣りであれば問題なく使用できます。
仮に長時間の船釣りで使用したいと考える場合は、別途保冷剤を用意するなどの対策が必要になるでしょう。
機能性
コスパの良いクーラーボックスを選ぶときには、「機能性」もしっかりと検討することが重要です。
クーラーボックスの機能性とは、冷やす以外の使い方ができることでコストパフォーマンスが高くなる点を指します。
例えば、耐荷重の高いクーラーボックスであれば椅子代わりに使用することが可能です。また、ロッドホルダーを取り付けられるものであれば、竿立てとしても使用できます。
さらに、想像以上に丈夫で壊れにくかったり、使い勝手が良かったりすると、コスパが良いと感じられるでしょう。
クーラーボックスにおける「コスパ最強」とは、冷やす機能に加えて、その他の使い方やメリットがあることで強く実感できます。
そのため、冷やす以外の使い方ができる「機能性」にも注目して選ぶと、コスパに優れたクーラーボックスが見つかるでしょう。
船釣りにおすすめのコスパ最強クーラーボックス11選
ここでは、船釣りにおすすめのコスパに優れた最強クーラーボックスを厳選して11台ご紹介していきます。
【秀和】ウレタンクーラー UL2500 LH 25リットル
メーカー | 秀和(公式) |
素材 | 発泡ウレタン |
容量 | 25リットル |
サイズ(㎝) | 28.4×45.4×36 |
重量 | 4.08㎏ |
ダイワやシマノの同程度のクーラーボックスと比べ、半分ほどのコストが魅力の発泡ウレタンを使用したクーラーボックスです。
この価格帯で、多くの方が評価する保冷力は、まさにコストパフォーマンスが高いといえます。
25リットルの容量は、アジやサバなどの小型魚から中型の青物やマダイまで幅広く対応し、37リットルのサイズまで揃えているため、汎用性が高いこともおすすめの理由です。
おすすめの使用方法
- 対象魚=小型~中型魚まで
- 一日の船釣り
【シマノ】ホリデークール 26L LZ-326Q
メーカー | シマノ |
素材 | 発泡ポリエチレン |
容量 | 25リットル |
サイズ㎝) | 54.1x35x33.9 |
重量 | 3.3㎏ |
シマノの保冷基準である「I-CE 24h」に対応したクーラーボックスです。
「I-CE 24h」とは、クーラー容量の20%分の氷を使用し、外気温31度で持続する保冷時間を表しています。24時間後にも氷が残っている保冷力を備えており、長時間の釣行におすすめです。
欠点を一つ挙げるとすれば、水抜き穴がないため、清掃後の乾燥や溶けた氷の水を抜きにくい点です。
おすすめの使用方法
- 対象魚=小型~中型魚まで
- 一日の船釣り
【ダイワ】ライトトランクα SU3200
メーカー | ダイワ |
素材 | 底面真空断熱パネル/発砲ウレタン |
容量 | 32リットル |
サイズ(㎝) | 31.5×69×34 |
重量 | 4.6㎏ |
低重心と「ふんばるマン」で、揺れる船の上でも安定感抜群のクーラーボックスで、底面が真空断熱パネルになっており、保冷力も高く一日中の船釣りでも全く問題ないレベル。
ロングボディーで、中型~大型魚までをすっぽり収納(32L:内寸56.5cm、24L:内寸46.5cm)可能。重量4.6kgと軽量であることも魅力です。
また、耐荷重が高く椅子として使用でき、手入れも簡単です。両開きの上フタと、片手で90度回すだけで開けられる水栓付きでコスパに優れたクーラーボックス。
おすすめの使用方法
- 対象魚=中型~大型魚まで
- 一日の船釣り
【伸和】ホリデーランドクーラー 33リットル
メーカー | 伸和 |
素材 | 発泡スチロール |
容量 | 33リットル |
サイズ(㎝) | 31x57x36 |
重量 | 3.9㎏ |
伸和が手掛けるクーラーボックスは、「コスト」が最大の魅力。33リットルの容量で5千円台の価格を実現しているのは、伸和ならではです。
素材が発泡スチロールで、多少保冷力に不安が残る作りですが、別途保冷剤を用意することでカバーできます。
持ち運びに便利なキャスター付きで、サイドハンドルやショルダーベルトがセットになっている点もおすすめの理由です。
半日程度の船釣りであれば、問題なく使用できます。
おすすめの使用方法
- 対象魚=小型~中型魚
- 半日程度の船釣り
【シマノ】スペーザ ライト 35L
メーカー | シマノ |
素材 | 発泡ポリスチレン |
容量 | 35リットル |
サイズ(㎝) | 76.6×34.7×32 |
重量 | 6.1㎏ |
内寸60cmの広さは、船だけでなくオフショアでも使用できる汎用性の高さが魅力。対象魚を広くカバーできる、コスパの高いクーラーボックスです。
I-CE値が45hと、長時間の使用でも氷を保持できる保冷力の高さが強みです。
また、耐荷重もしっかりしており、椅子として使用できる点や両開きのフタなど、コスパに優れたおすすめのクーラーボックスです。
おすすめの使用方法
- 対象魚=中型~大型魚まで
- 一日の船釣りまたは遠征
【コールマン】ポリライト 48QT
メーカー | コールマン |
素材 | 発砲ウレタン |
容量 | 45リットル |
サイズ | 63×33.5×39.5cm |
重量 | 4.1㎏ |
63×33.5×39.5cmのサイズで1万円を切るコスパに優れたコールマンのクーラーボックスで、天板にあるドリンクホルダーが意外に便利。
このサイズで4.1㎏しかなく、持ち運びが非常に楽に行えることもおすすめの理由。
フタ部分にウレタンフォームが入っていないので、保冷剤などでかぶせるように冷やすと効果的に保冷力を高めることができます。
おすすめの使用方法
- 対象魚:中型~大型魚まで
- 一日の船釣り
【イグルー】 SPORTSMAN LATITUDE 52 約49L
メーカー | イグルー |
素材 | 高密度ウレタンフォーム |
容量 | 49リットル |
サイズ | 37x 63.7×38.6 cm |
重量 | 4.24㎏ |
コストパフォーマンスが高いことで知られるイグルーは、アメリカでナンバーワンのクーラーボックスブランド。
口コミでも保冷力の高さが評価されていますが、高い保冷力の秘密は高密度ウレタンフォームを使用した独自開発のウルトラサーモ断熱材。
軽い、強い、保冷力がそろったおすすめのクーラーボックス。
おすすめの使用方法
- 対象魚:中型~大型魚まで
- 一日の船釣り
【コールマン】COOLER 60QT WHLD AP20
メーカー | コールマン |
素材 | 発砲ウレタン |
容量 | 56リットル |
サイズ | 約58×46×45cm |
重量 | 6.5㎏ |
約56Lの大容量で、ホイールとハンドル付きで移動が便利なクーラーボックス。
遊漁船などでは帰港時に車まで持ち運ぶ必要があり、大漁だと重くて持ち運びに苦労するがタイヤとハンドルのおかげで楽に運ぶことが可能。
また、ほかの荷物を載せてキャリーカートのようにも使用できることがおすすめポイント。
保冷力もメーカー値で3日と、長時間の釣行に耐えるだけのポテンシャルも魅力。
デメリットを上げるとするなら6.5㎏の重さ。
おすすめの使用方法
- 対象魚:中型~大型魚まで
- 一日の船釣り
【Igloo】イグルー Marine ウルトラクーラー 66リットル
メーカー | イグルー |
素材 | 高密度ウレタンフォーム |
容量 | 66リットル |
サイズ | 40.7×42.1×75.6cm |
重量 | 6.08㎏ |
40.7×42.1×75.6cmのサイズは、大型魚などをそのまま入れることができるため、魚の形を崩さずそのまま持ち帰ることが可能。
高密度ウレタンフォームが全面に配置された構造は、冷気を逃がさず保冷力を高めます。
また、天板にあるドリンクホルダーとスケールが高機能で、コスパに優れたクーラーボックス。
おすすめの使用方法
- 対象魚:大型魚
- 一日の船釣り
【伸和】ホリデーランドクーラー 76H
メーカー | 伸和 |
素材 | 発泡スチロール |
容量 | 76リットル |
サイズ | 43x91x36cm |
重量 | 7.9㎏ |
とにかく「コスト重視で選びたい」といった方に特におすすめなクーラーボックス。
容量76リットルで1万円台の価格は伸和のクーラーボックスのみ。
デメリットとしてコストがかからない分低機能で天板も弱く、椅子としての使用には向いておらず、保冷力にも不安が残ります。
しかし、多めの氷と保冷材の併用で半日程度の船釣りであれば、問題なく使用できるでしょう。
おすすめの使用方法
- 対象魚:大型魚
- 半日程度の船釣り
【Igloo】イグルー Polar ハードクーラー 113リットル
メーカー | イグルー |
素材 | 発砲ウレタンフォーム |
容量 | 113リットル |
サイズ | 97×44×45cm |
重量 | 約8㎏ |
コスパに優れたクーラーボックスの中でも、超大型のクーラーボックスが欲しいという方におすすめの一台。
私自身、2馬力ボートで釣りに行くときにはこのクーラーボックスを使用しますが、保冷力も高く大きさの割には軽いため重宝しています。
また、天板部分の耐荷重も高く椅子の代わりとしても活躍するでしょう。
デメリットとしてすべり止めが付いていないので、船での使用を考えるならすべり止めが必須。
おすすめの使用方法
- 対象魚:大型魚
- 一日の船釣り
クーラーボックスの保冷力/時間を伸ばす方法
真空断熱パネル以外の素材を使用したクーラーボックスの保冷力に不安がある方でも、事前に対策を行うことで保冷力や保冷時間を伸ばすことが可能です。
保冷力と保冷時間を高める方法として最も効果的な対策は、氷点下まで冷える「保冷剤」を使用することです。これにより、場合によっては残氷率が1.8倍になるといった結果も報告されています。
効率的に冷やしたい場合は、冷気が下に降りる特性を生かし、上からかぶせるように設置すると効果的です。また、保冷時間をさらに伸ばしたい場合は、上下から挟むように設置すると良いでしょう。この方法は導入コストが千円程度と低く、費用対効果が高いため、まさに「コスパ最強」です。
この方法を活用することで、保冷力に不安のあるクーラーボックスでも高い保冷効果を維持できるので、ぜひ試してみてください。
釣り用クーラーボックスのおすすめ保冷剤について詳しく知りたい方は、下記の記事で詳しく解説していますので、参考にしてください。
【最強】釣り用クーラーボックス保冷剤11選!氷が溶けにくい方法と効果的な入れ方を紹介!
クーラーボックス用便利グッズでカスタム!
クーラーボックスは専用の便利グッズを利用することで、自分好みのクーラーボックスへカスタムすることが可能です。
自分好みに使い勝手良くカスタムすることで、他のクーラーボックスにはない付加価値が付き、コストパフォーマンスがさらに高くなるでしょう。
例えば、ロッドホルダーを取り付けることで簡易的なロッドホルダーとして使用でき、防水クッションを蓋に設置することで、長時間座っても痛くならない椅子としても活用できます。
また、専用のトレーを使用することで、魚と食料品を同じクーラーボックスに入れても互いに触れることがなくなり、水濡れなどの心配も解消されます。
このように、便利グッズを活用してカスタムすることで、コスパに優れた使い勝手の良いクーラーボックスが出来上がります。ぜひ、自分好みにカスタムしてみてください。
まとめ
クーラーボックスを選ぶとき、コストは重要ですが、保冷力は魚やエサ、食料品の鮮度を維持するために必須であり、コスト重視で選ぶ場合でも外すことのできないポイントとなります。
選ぶ際には、サイズや容量が自分に合ったものを選び、フィッシングスタイルに適した素材や機能性を備えたクーラーボックスを選ぶと、コストパフォーマンスが高いと感じられるでしょう。
保冷力に不安があるクーラーボックスの場合は、保冷剤などで対策を行うことで、しっかりと冷やすことも可能です。
また、便利グッズを活用して、自分好みのクーラーボックスにカスタマイズすることで、コストパフォーマンスをさらに高めるとよいでしょう。
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