ジギングリール選びに迷ったら、まず候補に挙げたいのがシマノの「オシアジガー」。
その圧倒的な巻き心地と剛性で、多くのアングラーから支持を集める定番モデルですが、多くの機種がラインナップされており、選び方の基準がわからない方も多いですよね。
そこで本記事では、自身もオシアジガーを使用している経験をもとに、オシアジガーの番手選びや選び方の基準について詳しく解説していきます。
また、兄弟機種や派生モデル、下位モデルについても解説していますのでぜひ参考にしてください。
オシアジガーとは?特徴と人気の理由を解説!

オシアジガーは、シマノが誇る本格派「ジギングリールのフラッグシップモデル」です。
青物をはじめとする大型魚をターゲットにしたオフショアジギングで、多くのアングラーから支持されており、その信頼性と性能は国内外で高く評価されています。
最大の特徴は、滑らかな巻き心地と高い剛性を両立した「インフィニティドライブ」や「Xシップ」といった先進技術。大型魚とのファイトでも安定した巻き上げ力を発揮し、パワーロスの少ないリーリングが可能です。
また、番手やギア比のバリエーションも豊富で、浅場のSLJから深場のディープジギングまで幅広く対応。ライン放出性能や糸巻き量も十分で、使い勝手の良さも魅力です。
このように、プロから初心者まで使いやすい設計で、長時間の使用でも疲れにくく、ジギングにおいて信頼できるタックルを求めるなら、オシアジガーシリーズは間違いなく有力な選択肢といえるでしょう。
オシアジガーの番手と選び方

ここでは、オシアジガーの番手の種類と表記の見方、選び方について解説していきます。
オシアジガーの番手の種類と見方
オシアジガーには右巻き、左巻き合わせて15機種がラインナップされており、ラインナップは以下の通りです。
- 1000HG RIGHT
- 1500PG RIGHT/1501PG RIGHT
- 1500HG RIGHT/1501HG LEFT
- 1500XG RIGHT/1501 LEFT
- 2000NRPG LEFT/2001NRPG LEFT
- 2000NRMG RIGHT/2001NRMG LEFT
- 2000NRHG RIGHT/2001NRHG LEFT
- 2000NRXG RIGHT/2001NRXG LEFT
それぞれの番手により、ドラグ力や糸巻量が違うため自身のフィッシングスタイルに合ったオシアジガーを選ぶ必要があります。
オシアジガーの表記の見方
オシアジガーの表記を分かりやすく解説すると、以下のようになります。
表記 | 意味 | 解説 |
---|---|---|
数字(例:1000、1500、2000など) | サイズ(番手) | リールの大きさ、糸巻量、ドラグ力などに関連 |
0 / 1(末尾の数字) | 巻き方向 | 0 = 右ハンドル(RIGHT) 1 = 左ハンドル(LEFT) |
PG | パワーギア(Power Gear) | 巻き取りは遅いがトルクが強い |
MG | ミドルギア(Middle Gear) | PGとHGの中間。バランス型 |
HG | ハイギア(High Gear) | 巻き取りが速く、ジギングなどに対応しやすい |
XG | エクストラハイギア(Extra High Gear) | 超ハイギア仕様(通常のHGよりも高い巻き取り速度) |
表記の見方を間違えてしまうと、自身の欲しいスペックのオシアジガーを選ぶことができないので、しっかりと覚えて選ぶようにしましょう。
オシアジガーの選び方
ここでは、オシアジガーの番手の選び方について解説していきます。
適性水深で選ぶ
水深 | 推奨番手 | 特徴・適性 |
---|---|---|
浅場(〜50m) | 1000〜1500番台 | 軽量・小型・高速巻き。ライトジギングやSLJ向き。 |
中深場(50〜150m) | 1500〜2000番台 | トルク・糸巻量・ドラグ性能のバランス型。青物・根魚向き。 |
深場(150〜300m以上) | 2000番台 | PE3号400m以上の糸巻量と10kg級ドラグで深場対応。 |
オシアジガーは水深に対する汎用性が高く、アングラーの使い方次第で多くのシチュエーションに対応できますが、適性水深に合わせて選ぶことで、より使いやすさを実感できるでしょう。
浅場(~50m)=1000~1500番台
水深50m前後の浅場では、軽量・小型・高速回転性能のあるモデルである1000HGや1500HG、1500XGなどが扱いやすく、ライトジギングやスーパーライトジギングに適しています。
中深場(50~150 m)=1500~2000番台
水深50~150mの中深場では、トルクや糸巻量、ドラグ性能バランスする1500HG/XGや2000NRMG/HGが中心で、青物・根魚など多くの魚種に対応できます。
深場(150~300 m以上)=2000番台
水深150~300m以上で行うジギングには、PEライン3-400m/4-300m/5-220mが巻ける糸巻量や、ドラグ10kg級の2000NRPG/MG/HG/XGがおすすめ。
ギア比で選ぶ
オシアジガーシリーズには「PG・MG・HG・XG」のギア比が用意されています。
- PG:重ジグ・深場でトルク重視
- MG:中速バランス型
- HG:標準速度・万能型
- XG:高速巻き重視
オシアジガーは、釣りのスタイルに合わせて選べる多彩な番手とギア比が魅力で、1000HGは軽量・コンパクトで浅場ジギング向き。
1500シリーズは青物や根魚狙いに最適で、パワー重視のPG、バランス型のHG、中速のMG、高速巻きのXGと用途別に選べます。
2000NRシリーズは深場対応で、大型魚とのファイトにも安心のドラグ力と糸巻量が特長。用途に合わせて最適なモデルを選ぶようにしましょう。
右巻き・左巻きで選ぶ
オフショアジギングで使うベイトリールは、右巻きと左巻きで操作性や巻き上げ力が大きく異なります。
基本的には利き手の方が力強く巻けるため、大物とのファイトや深場での使用では利き手と同じ巻きのリールを選ぶと、大型魚にも力負けしにくいでしょう。
一方、利き手ではない方でロッド操作を行うため、場合によってはジグ操作やロッドのしゃくりに違和感を感じることもあります。
そのため、選ぶ際は釣りのスタイルやターゲット、利き手に応じて最適な巻き方向を選ぶことが大切です。
オシアジガーの番手とスペック比較表
モデル(番手) | 最大ドラグ力(kg) | 自重(g) | 最大巻上長(cm/回転) | 適性水深 |
---|---|---|---|---|
1000HG | 7.0 | 405 g | 97 | 浅場~中深場 |
1500PG L/R | 7.5 | 405 g | 78 | 浅場~中深場 |
1500HG L/R | 7.0 | 405 g | 97 | 浅場~中深場 |
1500XG L/R | 6.0 | 410 g | 112 | 浅場~中深場 |
2000NRPG L/R | 10.0 | 595 g | 96 | 中深場〜深場 |
2000NRMG L/R | 10.0 | 580 g | 107 | 中深場〜深場 |
2000NRHG L/R | 10.0 | 595 g | 117 | 中深場~深場 |
2000NRXG L/R | 10.0 | 580 g | 132 | 中深場~深場 |
ここでは、オシアジガーシリーズの種類や、番手ごとのスペックについて解説していきます。
オシアジガー1000HG
ギア比 | 最大ドラグ力(㎏) | 自重(g) |
6.4 | 7 | 405 |
最大巻上長(cm) | 糸巻量PE(号-m) | 適性水深 |
97 | 2-300, 2.5-230, 3-200 | 浅場~中深場 |
オシアジガー1000HGは、浅場ライトジギング向けに最適なコンパクトモデル。
最大ドラグ力7kgと十分なパワーを備えつつ、自重405gと軽量で扱いやすいのが特長です。最大巻上長97cmのハイギア設定により、青物や根魚を手返し良く攻略可能。
PE3号200mが巻けるスプール容量で、浅場~水深50m前後のライトジギングにぴったり。操作性と軽さを重視したい方におすすめの一台です。
オシアジガー1500シリーズ(PG/HG/XG)
オシアジガー1500PG L/R
ギア比 | 最大ドラグ力(㎏) | 自重(g) |
5.1 | 7.5 | 405 |
最大巻上長(cm) | 糸巻量PE(号-m) | 適性水深 |
78 | 2-500, 2.5-400, 3-320 | 浅場~中深場 |
オシアジガー1500HG L/R
ギア比 | 最大ドラグ力(㎏) | 自重(g) |
6.4 | 7.0 | 405 |
最大巻上長(cm) | 糸巻量PE(号-m) | 適性水深 |
97 | 2-500, 2.5-400, 3-320 | 浅場~中深場 |
オシアジガー1500XG L/R
ギア比 | 最大ドラグ力(㎏) | 自重(g) |
7.3 | 6.0 | 410 |
最大巻上長(cm) | 糸巻量PE(号-m) | 適性水深 |
112 | 2-500, 2.5-400, 3-320 | 浅場~中深場 |
1500シリーズは、浅場から中深場まで幅広く対応する万能型モデル。
PE3号320mが巻ける余裕の糸巻量に加え、PG(パワーギア)は潮流の速い場所での粘り強さ、HG(ハイギア)はバランスの良い巻き上げ速度、XG(エクストラハイギア)は素早い回収に優れる設計です。
自重405~410gと軽量で、浅場の青物から中深場の根魚まで対応可能。状況に合わせてギア比を選べる万能機として、初めての本格ジギングにもおすすめです。
オシアジガー2000シリーズ(PG/MG/HG/XG)
オシアジガー2000NRPG L/R
ギア比 | 最大ドラグ力(㎏) | 自重(g) |
5.1 | 10 | 595 |
最大巻上長(cm) | 糸巻量PE(号-m) | 適性水深 |
96 | 3-400, 4-300, 5-220 | 中深場〜深場 |
オシアジガー2000NRMG L/R
ギア比 | 最大ドラグ力(㎏) | 自重(g) |
5.7 | 10 | 580 |
最大巻上長(cm) | 糸巻量PE(号-m) | 適性水深 |
107 | 3-400, 4-300, 5-220 | 中深場〜深場 |
オシアジガー2000NRHG L/R
ギア比 | 最大ドラグ力(㎏) | 自重(g) |
6.2 | 10 | 595 |
最大巻上長(cm) | 糸巻量PE(号-m) | 適性水深 |
117 | 3-400, 4-300, 5-220 | 中深場〜深場 |
オシアジガー2000NRXG L/R
ギア比 | 最大ドラグ力(㎏) | 自重(g) |
7.0 | 10 | 580 |
最大巻上長(cm) | 糸巻量PE(号-m) | 適性水深 |
132 | 3-400, 4-300, 5-220 | 中深場〜深場 |
2000NRシリーズは、最大ドラグ力10kg、PE5号220m対応のパワー系モデル。
大型青物や深場のターゲットに対応できる強靭な設計が魅力です。PGは巻き上げトルク重視、MG・HGは操作性とパワーのバランス型、XGは深場からの高速回収に向く超ハイギア仕様。
自重580~595gと頑丈な作りで、深場や潮流の速いエリアでも安心して使えます。水深150~300m超のディープジギングや大物狙いにおすすめのハイパフォーマンスモデルです。
【ダイワ】ソルティガシリーズとの比較と違い
オシアジガーシリーズとソルティガシリーズは、どちらも中深場ジギングで人気の高性能リールです。
それぞれのモデルで人気のある「オシアジガー1500HG」と「ソルティガ15H」の特徴を比較してみると、特に滑らかな巻き心地を重視するならオシアジガー、剛性やドラグ性能にこだわるならソルティガがおすすめです。
その理由は、オシアジガー1500HGはシマノ独自の「インフィニティドライブ」や「Xシップ」により、パワフルで滑らかな巻き上げを実現しているからで、ソルティガ15Hはメタルボディによる高剛性と、滑り出しがスムーズな「ATDドラグ」で大型魚とのファイトに強い設計となっているためです。
たとえば、青物ジギングでは軽快な操作感と長時間使っても疲れにくいオシアジガー1500HGが人気ですが、ソルティガ15Hはスロージギングや大型根魚狙いで、強靭なボディと安心のドラグ性能が評価されています。
このように、巻き心地や軽さを求めるならオシアジガー1500HG、パワーと耐久性重視ならソルティガ15Hを選ぶと、自分のフィッシングスタイルに合ったリール選びができるでしょう。
- 巻き心地重視ならオシアジガー
- ドラグファイト重視ならソルティガ
オシアジガーの関連モデルは?
ここでは、オシアジガーの関連モデルである兄弟機種や派生モデルについて紹介し、下位モデルに当たる機種まで解説していきます。
兄弟機種・派生モデル
モデル名 | 備考 |
---|---|
オシアジガー Fカスタム | オシアジガーをベースに開発 |
オシアジガー リミテッド | オシアジガーの上位特化モデル |
オシアジガー Fカスタム
スロージギング向きに設計されたオシアジガーの派生モデルで、フォールレバーを搭載しフォール時の糸送りが非常にスムーズ。
潮流の強いエリアやディープスローでの重いジグ操作にも対応する高剛性仕様で、繊細な操作が求められる釣り場で安定したパフォーマンスを発揮し、ターゲットに確実にアプローチできるのが特徴です。
オシアジガー リミテッド
オシアジガーLDはジギング専用に設計されたレバードラグリールで、PE4号を500m巻ける2500番ワンサイズのみのラインナップとなっています。
このサイズは、大型魚を狙うのに最適で、マグロやカンパチといったパワフルなターゲットから、中深海や深海の魚、さらには近海の青物まで幅広く対応します。パワフルな巻き上げ力と耐久性に優れ、様々なフィールドで安心して使用できるリールです。
下位モデル
モデル名 | 備考 |
---|---|
グラップラー プレミアム | コスパ重視のミドルモデル |
グラップラー BB | ジギング入門に最適 |
グラップラー プレミアム
オシアジガーに次ぐ中級者向けモデルで、剛性や巻き上げ性能をバランス良く確保しており、ICカウンター搭載で糸巻量や深度管理も容易です。
ライトジギングやタチウオ釣りなど、手軽な釣りから中深場まで幅広く対応できる万能リールとして評価されています。コストパフォーマンスに優れ、性能と価格のバランスを重視するアングラーに最適です。
グラップラープレミアムについては下記の記事で詳しく解説していますので参考にしてください。
【24グラップラープレミアム150XG】で狙える魚種と釣りスタイル!CT/バルケッタ/との違いとは?
グラップラー BB
ジギング入門者向けのリーズナブルなエントリーモデル。手頃な価格ながら、ライトジギングに必要な基本性能は十分に備えており、初心者でも扱いやすい設計です。
浅場の近海釣りやタチウオ狙いなど、手軽に始めたい釣りに適しています。性能と価格のバランスが良く、初めてのジギングリールとして人気が高いモデルです。
オシアジガーのまとめ
オシアジガーは、シマノが誇る本格派ジギングリールで、滑らかな巻き心地と高剛性が魅力。
インフィニティドライブやXシップといった独自技術を搭載し、青物や中深場ジギングに抜群の性能を発揮します。さらに、スロージギング特化のFカスタムや、カウンター付きのCT、軽量化したリミテッドといった派生モデルも展開されています。
また、下位機種には手頃な価格のグラップラーシリーズがあり、初心者から上級者まで幅広い層に対応しています。
選ぶ際には自身のフィッシングスタイルを考慮し、最適なモデルを選ぶといいでしょう。
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