【重要】2馬力ボートが出船できる波の高さとは?危険な波への操船方法を紹介!

2馬力ボート
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2馬力ボートが出船する際、波の高さは重要な目安となりますが、どの程度の波の高さであれば出船可能なのか気になりますよね。

一般的なボートと比べて安定性が低い2馬力ボートでは、明確な基準に基づいて判断する必要があります。

そこでこの記事では、2馬力ボートオーナーとして15年以上の経験をもとに、出船可能な波の高さについて詳しく解説します。

さらに、危険な波への対処法や適切な操船方法についても解説していますので、ぜひ参考にしてください。

そいた

・釣り歴=30年以上
・2馬力ボート歴=15年以上
・得意な釣り=ジギング
       泳がせ釣り
・使用艇=DSー110L3
・運搬方法=軽トレーラー

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2馬力ボートが出船できる波高は0.5メートル!

2馬力ボートが安全に出船できる波の高さの基準は「0.5メートル」です。

2馬力ボートにはFRP製やゴム製がありますが、いずれの素材のボートも船底から船縁までの高さは約50センチメートル程度しかありません。そのため、波の高さが0.5メートルを超えると危険性が大幅に増します。

さらに、0.5メートルの波がどのような原因で発生しているのか、波の種類にも注意が必要です。

風波

まず、風波とは、風によって発生する波のことで、風が吹き始めたときに立つ小さな波を「さざ波」と呼びます。その後、風がさらに吹き続けると「風浪(ふうろう)」と呼ばれる波に成長します。

さらに強い風が吹くと「白波」へと変化し、これは2馬力ボートにとって非常に危険な波となります。

白波は基本的に波高0.5メートルほどの小さな波ですが、不規則で鋭い波が無数に押し寄せるため、安定性の低い2馬力ボートにとっては致命的です。そのため、0.5メートル程度の波でも航行が困難になる可能性があります。

うねりによる波

うねりとは、風による発達が見られなくなった場所まで届いた波のことで、風が強い場所で発生した風浪が遠くまで伝わると発生します。

うねりは、風が直接起こした波と比べて波長が長く、丸みを帯びているのが特徴です。

波長が長く丸みを帯びた波は、海に浮かんでいても上下運動を感じにくく、波の高さが0.5メートル程度であれば気づかない場合もあります。しかし、うねりでは10分から20分に1回程度天気予報で示された波の高さの1.5倍2時間から3時間に1回は2倍の高さの波が来ることがあります。

そのため、風波もうねりもどちらも2馬力ボートにとっては非常に危険です。天気予報を十分に確認し、波の高さが0.5メートルを超える予報の場合には、出船を控えるのが最適な判断といえます。

2馬力ボートが注意するべき波と操船方法

ここでは、2馬力ボートにとって危険性の高い波と、危険を回避するための操船方法について解説していきます。

向かい波

向かい波とは、ボートの正面から来る波のことです。

向かい波に小型船で高速のまま突っ込むと、ピッチングがひどく乗り心地が悪いばかりでなく、波頭を越えたあと下り斜面を高速で滑り降り、船首が次の波の谷間に突っ込みます。この結果、波をすくい、最悪の場合は転覆につながります。

船の重量とスピード、馬力のあるボートであれば波頭をスロットル操作で乗り越えるのですが、パワーがなく重量が軽い2馬力ボートでは、同じようにはいきません。

そのため、2馬力ボートで向かい波を安全に乗り切るためには、斜めに乗り切るほうが断然楽で安全に航行できるので、波に対して45°くらいで乗り切るように舵を取りましょう。

追い波

追い波とは航行中に船尾側から追いかけてくる波のことです。

追い波航行では、激しい縦揺れ(ピッチング)や横揺れ(ローリング)が少なく、ある程度の速度を保てるため、多くの小型船舶の操縦者が追い波航行を安全だと感じることがあります。

しかし、追波は波の頂上で船体が不安定になりやすく、波の下り坂でサーフィンのように滑走して舵が効かなくなることがあります。また、斜め追い波ではブローチングが発生し、一瞬で転覆してしまう危険性もあります。

追い波航行を行う際は、斜め追波を避け、波の上り坂で波の速さに合わせて加速し、なるべく波の上り坂を維持して航行するよう心がけます。波の速度が船の速度より速い場合は、波に追いつかれた際に減速して波をやり過ごすのが基本的な対処、操船方法となります。

横波

横波とは、ボートの横面に向かって来る波で、2馬力ボートにとって非常に危険で、多くの転覆事故の要因となる波です。

ボート全般に共通して横波に弱いという特徴があり、「波に船首を立てる」という表現を聞くことがあると思います。これは、船首と波の角度を調整して横波を受けないようにするという意味です。

経験上、横波は航行時よりも、停止して釣りをしているときや、釣れた魚を取り込むとき、仕掛けやルアーを交換しているときなど、周囲の状況に気を配れず、気が付かないうちに横波を受ける角度になっていることが多いです。

横波を受けると、ボートは横揺れ(ローリング)をするために大きく傾き、クーラーボックスやタックルなどが片側に寄って船体バランスが崩れます。その結果、さらに追撃の横波によって簡単に転覆してしまいます。

そのため、真横から波を受けないよう、常に周囲の状況に気を配り、もし横波を受けそうなときにはすぐにエンジンをかけ、角度を調整するように操船してください。

危険を避けるにはセーフティフラッグが有効!

波による2馬力ボートの危険性を下げるためには、「セーフティフラッグ」を使用することが重要です。

なぜなら、高い波による危険性は転覆や落水だけでなく、他船との接触事故の可能性も高まるからです。

2馬力ボートの高さは約50センチ程度しかなく、座った状態で釣りをすることが多いため、波間に入ると他船から視認されにくく、船首側を持ち上げた状態で航行してくる馬力のある船舶からはまったく見えないことがあります。

実際に、私自身も他船から視認されずニアミスした経験がありますが、直前で相手に気づいてもらえたことで危険を回避することができました。

波の高さに限らず、2馬力ボートは最大でも3.33mしかなく、シルエットが小さく目立たないため、アピール力を高めるセーフティフラッグは非常に有効な手段です。

2馬力ボートには、セーフティフラッグの取り付けに関する法律や義務はありませんが、安全を確保するためにも必ず取り付けましょう。

2馬力ボートのセーフティフラッグについてもっと詳しく知りたい方は、下記の記事で詳しく解説していますので、参考にしてください。

【重要】2馬力ボートにセーフティフラッグ/認証旗は必須!自作フラッグ作成の注意点とは?

荒天時には出船を見送る決断を!

2馬力ボートで出船を決める際には、天気予報の情報をもとに出船の可否を判断することになりますが、荒天時には船長として「出船を見送る」決断をしてください。

理由としては、一般的なプレジャーボートよりも小さく、船体も軽いため安定性も悪く、簡単に浸水や転覆、落水の危険性があるためです。

実際に私自身も、釣れた魚を取り込むためにボートの片側に寄った状態で横波を受け、落水してしまうトラブルに遭っています。

このときの天気予報は波高0.5m、風速4mでしたが、現地で感じた波高や風速は予報通りで、危険を感じるようなことはありませんでした。しかし、安全だと油断していたこともあり、この程度の波でも落水してしまっています。

このときには幸い同船者がいたことで大事には至りませんでしたが、一歩間違えれば命の危険もあったでしょう。

免許が必要ない2馬力ボートですが、一度海上に出てしまえば自身が船長であり、海上でのトラブルの責任は船長であるあなた自身が取る必要があります。

そのため、特に荒天時は基本的に出船を控え、無理をせず出船を見送る決断が重要であることを覚えておきましょう。

まとめ

2馬力ボートが出船できる波の高さは、最大でも「0.5メートル」以下であり、出船の判断は波の種類も考慮して総合的に行うと良いでしょう。

また、2馬力ボートにとって危険な「向かい波」「追い波」「横波」をしっかりと理解し、適切な操船方法で危険を回避するとともに、視認性を高めるセーフティフラッグを必ず装着して、安全に航行できるよう努めましょう。

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