2馬力ボート用エンジンの選び方!人気のエンジンメーカーは?

2馬力ボート
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2馬力エンジンにはいくつかのメーカーがあり、それぞれに特徴がありメリットやデメリットも違うので、選ぶときには悩みますよね。

しかし、逆にそれらのことが分かっていれば自分のフィッシングスタイルに合ったエンジンを選びやすくなりますよね。

そこでこの記事では、2馬力ボート歴15年以上の経験をもとに、エンジンのスペックや特徴について解説していきたいと思います。

そいた

・釣り歴=30年以上
・2馬力ボート歴=15年以上
・得意な釣り=ジギング
       泳がせ釣り
・使用艇=DSー110L3
・運搬方法=軽トレーラー

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2馬力エンジンメーカーは5社

2馬力船外機を制作している製造メーカーは

トーハツ株式会社
ホンダ
スズキ株式会社
ヤマハ株式会社
マーキュリー

上記の5社となり、同じ2馬力船外機でもそれぞれ特徴が違うので、当然メリットやデメリットも違ってきます。

筆者の周りや出船時に会う2馬力ボートユーザーの中ではトーハツとホンダが同率ぐらいで多く、次いでスズキ→マーキュリー→ヤマハの順で使用者が多くなっています。

2馬力エンジンの燃費は?

2馬力エンジンの平均的な燃費は「1リットル=7㎞程度」となっています。

上記した燃費は、実際に私がトーハツMFS2Cを使用して計測したものですが、どのメーカーのエンジンも燃費に大きな差はなく、フルスロットルで約1時間の航行が可能です。

しかし、使用する場所が潮の流れが速く、潮の流れが逆の場合、航行速度も遅くなるため、燃費が4㎞程度に落ちることもあります。

そのため、携行缶で燃料を持ち込まないと燃料切れになり、漂流してしまう可能性があるので、予備の燃料を必ず持ち込む必要があります。

2馬力エンジンの燃費や燃費計算方法について、もっと詳しく知りたい方は下記記事がおすすめです。

【燃費計算】2馬力ボートの燃費は?平均速度とスピードアップさせるための方法とは?

2馬力エンジンの選び方

メーカーモデル名冷却方式排気量 (cc)重量 (kg)
トーハツMFS2C水冷86約18.4
ホンダBF2DH空冷57約13.6
スズキDF2水冷68約14
マーキュリー2stモデル水冷75約12.7
ヤマハF2BMH水冷72約17

2馬力エンジンを選ぶときには、それぞれの特徴を知っていないと選ぶことが出来ません。

ここでは、エンジン選びで重要になるポイントについて解説していきますので、エンジン選びの参考にしてみてください。

空冷式or水冷式

2馬力エンジンの冷却方法には空冷式と水冷式の2種類があり、メリットやデメリットの違いがあります。

空冷式のメリットとデメリット

メリット

  • 水を循環させるためのインペラや、サーモなどがないのでメンテナンスの必要がなく、水を循環させていないので、使用後の水通しの必要がなく手間が少ない。

デメリット

  • 風を効率よく取り込んでエンジンを冷やすので、ダクト内に塩水が入りサビやすく、外気温が高いときには十分な冷却効果を得られないことも
水冷式のメリットとデメリット

メリット

  • 外気温が高い夏場でもエンジンを直接水で冷やすので冷却能力が高く、空冷式のように空気を取り込むための隙間がないので錆びにくい。

デメリット

  • 水を散りこんで冷却するので海水での使用後には、しっかりと水通しを行う必要があり、それにかかるインペラ部分などのメンテナンスが必要


どちらの方式にもメリットとデメリットがあるので、しっかりと検討してから選ぶといいでしょう。

クラッチの方式

2馬力エンジンのクラッチには前進・中立クラッチと、遠心クラッチの2種類があり、前進・中立クラッチはクラッチレバーの操作によって前進ができる最も一般的なクラッチになります。

遠心クラッチにはクラッチレバーはなく、アクセルの操作によって前進、中立の操作を行います。

分かりやすいところでは、スクーターなどの操作と一緒でアクセルoffの時には中立、開け具合によって前進のスピードを調整することが出来ます。

船外機の重量

2馬力エンジンの重量はメーカーによって大きな差があり、一番軽いエンジンでは13㎏程度ですが、18㎏以上もあり、エンジン選びの重要なポイントの一つになります。

たった5㎏程度の差と感じるかもしれませんが、足場の悪い沿岸で2馬力ボートを組み立てるのであれば、持ち運びに苦労することは間違いありません。

エンジンドーリーがあれば問題ありませんが、そうでないのであればエンジンの重量も加味して選ぶといいでしょう。

エンジン構造

2馬力エンジンには4ストと2ストの2種類があり、2ストエンジンでは混合ガソリンが必要になります。

2ストエンジンは4ストに比べてエンジン音も大きく、排気ガスのにおいも強いので苦手に感じる方も少なくありません。

しかし、2ストエンジンは構造が単純で修理、メンテナンスが出来ることも多いのでコスト面では優秀でしょう。

各社2馬力エンジンのスペックとメリットデメリット

メーカートーハツホンダヤマハマーキュリースズキ
エンジン構造4サイクル4サイクル4ストローク2ストローク4ストローク
排気量85.5cc57cc68cc75cc72cc
最大出力5000rpm6000rpm5500rpm5300rpm5500rpm
冷却方式水冷式空冷式水冷式水冷式水冷式
アクセル方式バーハンドルバーハンドルバーハンドルFパネル レバー式バーハンドル
クラッチ方式前進・中立遠心クラッチ前進・中立前進・中立前進・中立
燃料/タンク容量無鉛ガソリン/1.0L無鉛ガソリン/1.1L無鉛ガソリン/0.9L混合ガソリン/1.4L無鉛ガソリン/0.9L
重量18.4kg13.6kg14kg13kg17kg
特長最大排気量、パワーが高い最軽量、メンテナンス簡単水冷式で軽量化、安定性高い最軽量、瞬発力とパワー強調標準的な性能、耐久性あり
2馬力船外機総合比較表

ここでは2馬力船外機のスペックや特徴、メリットやデメリットについて解説していきますので、船外機購入の参考にしてみてください。

【トーハツ】MFS2C

項目内容特徴
エンジン構造4サイクル燃費・静音性に優れる
排気量85.5cc全機種中 No.1
最大出力5000 rpm/
冷却方式水冷式安定した冷却性能
アクセル方式バーハンドル操作しやすい
クラッチ方式前進・中立シンプル操作
燃料/タンク容量無鉛ガソリン/1.0L(内蔵)給油しやすい
重量18.4kg全機種中最も重い
トーハツ2馬力エンジンのスペック表

トーハツの2馬力エンジン「MFS2B」は、多くのユーザーに使用されている人気の高いエンジンです。

人気の理由の一つは排気量の大きさで、全機種中で第1位となる85.5ccの排気量を誇り、加速性能に優れており、2馬力の中ではパワーがあります。

本体重量は18.4キログラムと最も重い部類に入りますが、それをデメリットとできないほどの魅力を備えた船外機であり、スピードとパワーを重視したいユーザー向けの一台です。

トーハツのエンジンは専用のフラッシングアタッチメントを取り付けることで、メンテナンスが非常に楽になるため、同時購入がおすすめです。

【ホンダ】BF2DH

項目内容特徴
エンジン構造4サイクル燃費・静音性に優れる
排気量57cc全機種中最小
最大出力6000rpm高回転タイプ
冷却方式空冷式水通し不要の簡単メンテ
アクセル方式バーハンドル操作しやすい
クラッチ方式遠心クラッチホンダのみの採用
燃料/タンク容量無鉛ガソリン/1.1L(内蔵)給油しやすい
重量13.6キログラム軽量設計
ホンダBF2DHのスペック表

2馬力エンジンの中では唯一の空冷式を採用し、使用後に手間となる水通しのメンテナンスが不要なことが人気の理由です。

また、クラッチ方式も2馬力エンジンで唯一の遠心クラッチを採用しており、スクーターなどと同様にアクセル操作だけで前進させることができます。

使用後のメンテナンスを減らしたい方や、楽に持ち運びたい方にはおすすめです。

【スズキ】DF2

項目内容特徴
エンジン構造4ストローク燃費・耐久性に優れる
排気量68cc適度な排気量
最大出力5500rpmバランス型の出力
冷却方式水冷式安定した冷却性能
アクセル方式バーハンドル操作性良好
クラッチ方式前進・中立オーソドックスな切替
燃料/タンク容量無鉛ガソリン/0.9L(内蔵)コンパクト設計
重量14キログラム水冷式で最軽量
スズキDF2のスペック表

スズキの2馬力エンジン「DF2S」は、イージーメンテナンスが魅力のエンジンで、定期的なメンテナンスが必要となるインペラの交換も容易に行えます。

また、水冷式エンジンの中では最も軽量で、トーハツに比べて4キログラム以上軽く、持ち運びも楽に行えるでしょう。

トーハツと比較するとパワーではやや劣りますが、重量を重視する方にはおすすめの2馬力エンジンです。

【マーキュリー】2M 2スト

項目内容特徴
エンジン構造2ストローク瞬発力とパワーが特徴
排気量75cc適度な排気量
最大出力5300rpm少し低めの最大回転数
冷却方式水冷式安定した冷却性能
アクセル方式Fパネル レバー式レバー操作で直感的に前進
クラッチ方式前進・中立基本的なクラッチ方式
燃料/タンク容量混合ガソリン/1.4L(内蔵)給油しやすい
重量13キログラム最軽量モデル
マーキュリー2M 2ストのスペック表

ご紹介している2馬力エンジンの中で、唯一2ストロークエンジンを採用しているのがマーキュリーのエンジンです。

2ストロークエンジンの魅力は、燃焼効率が良く、発生するパワーも大きく、瞬発力に優れている点で、構造がシンプルなことから軽量化されており、クラス最軽量の13キログラムという重さのため、力に自信のない方でも運ぶことができます。

ただし、混合ガソリンを作る必要があることや、2スト特有の排気ガスのにおいがすること、アクセル操作が片手でできないなどのデメリットもあります。

そのため、多少の手間を惜しまず「パワー重視」で選びたい方には、おすすめできる船外機です。

【ヤマハ】F2BMH

項目内容特徴
エンジン構造4ストローク燃費・耐久性に優れる
排気量72cc標準的な排気量
最大出力5500rpm高い回転数でバランス型
冷却方式水冷式安定した冷却性能
アクセル方式バーハンドル操作しやすい
クラッチ方式前進・中立基本的なクラッチ方式
燃料/タンク容量無鉛ガソリン/0.9L(内蔵)コンパクト設計
重量17キログラム比較的重め
ヤマハF2BMHのスペック表

内蔵タンク式でありながら、他メーカーよりも気密性が高く、オイル漏れが非常に少ないのがヤマハ製2馬力エンジンの特長です。

72ccの小排気量でありながら、トーハツと比べて約1.5キログラムも軽量化されており、高いエンジン性能と操作性が魅力です。

2馬力エンジンのメンテナンスについて

2馬力エンジンの定期的なメンテナンスは、ユーザー自身が行う必要があります。

定期的なメンテナンス
  • エンジンオイル交換
  • ギアオイル交換
  • エンジンプラグの交換

これらのメンテナンスを怠ると、エンジンの寿命を著しく縮めてしまう可能性があり、海上でのエンジントラブルのもとにもなります。

エンジンオイル・ギアオイルの交換時期の目安は100時間または6ヵ月が推奨されており、私自身も交換時期の目安に合わせて交換しています。

また、オイルだけではなくエンジンプラグについても、1年または200時間ごと一回の交換が推奨されているので、オイル交換と合わせて点検し、適切に交換しなければいけません。

エンジンオイル・ギアオイル・エンジンプラグの交換は、やり方さえ知っていれば誰でも簡単に行えるので、しっかりとメンテナンスを行いエンジン寿命を延ばしましょう。

▼メンテナンス方法についてはこちら▼

【写真付き解説】トーハツ2馬力船外機のオイル交換方法とギアオイルの交換方法を解説!

2馬力ボートにはエレキという選択肢も!

2馬力ボートには、「エレキモーター」といった選択肢もあります。

2馬力ボートの基準とは、全長3.33メートル以下、出力が1.5キロワット以下の船外機となっており、この基準以下のエレキモーターであれば免許不要で操船できます。

しかし、エンジン式とエレキモーターでは、メリットやデメリットが大きく異なるため、使用環境や目的によって選ぶとよいでしょう。

メリット静音性、環境に優しい、軽量、メンテナンスが楽
デメリット航続距離が短い、出力が低い、電源が必要

注意点として、出力が1.5キロワット以下の船外機とエレキモーターを併用してしまうと、基準を超えてしまうため注意が必要です。

2馬力ボートには、エンジン式とエレキモーターのどちらがおすすめなのかについて、もっと詳しく知りたい方は、下記の記事で詳しく解説していますので、参考にしてください。

【2馬力ボート】にはエンジンとエレキどちらがおすすめ?取り付けられる基準とメリット/デメリット!

まとめ

2馬力ボートのメーカーは「トーハツ株式会社・ホンダ・スズキ株式会社・ヤマハ株式会社・マーキュリー」の5社で、トーハツやホンダが人気が高くなっています。

各メーカーによって燃費に大きな違いはなく、約7㎞程度が平均的な燃費となっていますが、冷却方式やクラッチの方式、エンジン構造や重量に違いがあるため、上記した2馬力船外機総合比較表を参考に選んでみてください。

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