近年、免許不要の2馬力ボートの人気が高まり、マイボートの購入を検討しているアングラーも多いのではないでしょうか。
2馬力ボートにはFRP製ボートとゴム製ボートがあるため、購入しようと思ったときにそれぞれどれほどの費用がかかるのか、前もって知っておきたいですよね。
そこで今回は、実際にどちらも所有している経験から、2馬力ボート購入にかかる費用や維持費を比較しながらご紹介していきますので、ボート購入の参考にしてください。
自由気ままな2馬力ボート

一般的な遊漁船などでは8000∼10000円台の船賃がかかり、行く場所や釣り種によっては20000円前後、更にチャーター扱いでない限り、周りに合わせた釣りをする必要があります。
それに比べ、全長が3.3m以下で2馬力の船外機であれば、FRPボートでもゴムボートでも、船舶免許などは必要なく自分の好き時に好きなだけ、自分の好きな釣りを楽しむことが出来ます。
もちろん先行投資としてまとまった購入資金は必要になりますが、長く続けていくなら続けていくほど掛かった費用はは必ず取り戻すでしょう。
しかし、2馬力ボートは素材によって維持費や購入費用が違うため、しっかりと考えて選ばないとのちに後悔してしまうこともあり得ます。
そのため、必要になる維持費を把握し、想定外の出費につながらないようにする必要があるでしょう。
2馬力FRP/ゴムボートの購入費用

では、実際に2馬力ボートの購入費用はどれほど掛かるのか、船体とエンジン以外にどのような費用が掛かるのかについて解説します。
FRPボートの購入にかかる費用
FRP製のボート購入にかかる費用は、船体の費用とエンジンの費用です。
基本的にはセットで購入することができるため、合わせて購入することで割引が効くことが多く、海での使用に問題のない性能を備えた船外機のセットで30万円台から購入可能です。
FRP製ボートには分割式ボートもあり、軽ワンボックスカーで輸送可能なボートもあるので、ご自身のフィッシングスタイルに合った船体の購入が可能です。
分割式のFRP製ボートであれば輸送にかかる追加費用は発生しませんが、カートップや軽トレーラーでの輸送であれば別途費用がかかり、輸送方法別の追加コストは以下の通りです。
ボートキャリア購入費用 | 3~5万円 |
軽トレーラー(新車) | 20万円~ |
ヒッチメンバー | 5~10万円程度 |
運ぶ方法によっては上記の費用が追加でかかるため、ボート購入費用30万円に合わせたものが総額となります。
2馬力ボートの運び方は?運び方の違いによるメリットとデメリットとは?
ただし、上記費用には取り付け費用が含まれていませんので、ルーフキャリアやヒッチメンバーの取り付けを業者に頼んだ場合には、工賃が発生することも考えておく必要があります。
FRP製ボートに興味のある方は、下記の記事にてFRP製ボートの選び方や、おすすめのボートについて詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてください。
【2024年最新】海釣り向けFRP製2馬力ボートのおすすめ5選!メリットとデメリットも解説します!
ゴムボートの購入にかかる費用
ゴムボートの購入費用についてですが、初めて購入するのであれば、必要なものがフルセットになったボートを購入するのが最も無駄がなく効率的です。
なぜなら、初めての場合、何が必要なのか優先順位がつけづらく、判断しにくいからです。
もちろん、別々に購入しても問題はありませんが、セットで購入してしまえば、届き次第すぐにでも釣りに行くことが可能となります。
ゴムボートの輸送方法で最も一般的に行われているのは「車内輸送」で、特別な追加費用もかからないことが最大のメリットです。
セットで購入する場合の費用としては、30万円~50万円程度が一般的で、もし別々に購入を考えているのであれば、船体とエンジンの他に、船に空気を注入するための電動ポンプが必要になるため、忘れずに購入しましょう。
2馬力ゴムボートの選び方や、おすすめの2馬力ゴムボートについてもっと詳しく知りたい方は、下記の記事にて詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてください。
【最新版】海釣り向け2馬力ゴムボートオススメ5選!性能や特徴もしっかり理解して選ぼう!
2馬力ボートの年間維持費について!

購入した後に気になるのが2馬力ボートの年間維持費がどれほどかかるのかということではないでしょうか。
そこでここでは、FRP製のボートとゴムボートの年間維持費がどれほど掛かるのかについて紹介します。
FRPボートの年間維持費
FRP製のボートにかかる年間維持費についてですが、基本的にはオイル関係のメンテナンス費用のみとなっています。
しかし、軽トレーラーを所持している場合には、車検費用や軽自動車税がかかります。
軽トレーラーの車検費用は、軽自動車協会に持ち込むユーザー車検で15,460円、ディーラーや整備工場に車検を頼むと3万円以上が車検費用の相場となっています。
さらに軽自動車税が年間3,600円かかることになるため、
オイルの費用2,000円程度+軽自動車税3,600円+【車検費用÷2年】=13,330円
となりますが、長期間の使用でタイヤなどの消耗品の交換もあるため、おおよそ年間15,000円〜20,000円程度見ておくと間違いないでしょう。
- オイル関係交換費用=2000円程度
- 軽自動車税=3600円
- 車検費用(÷2※2年に一回のため)=13330円
総計=約15000円~20000円程度
ゴムボートの年間維持費
ゴムボートの年間維持費についてですが、基本的にはオイル関係のメンテナンス費用のみとなっています。
FRP製のボートのように半永久的に使用できるわけではなく、劣化によって使用に限りはあるものの、十分長期間の使用に耐えることができるため、購入後の維持費がかからない点は非常に大きなポイントだと言えるでしょう。
オイル関係の内訳ですが、エンジンオイル、ギアオイル、グリスの3種類になり、
エンジンオイル1,000円程度+ギアオイル1,000円程度+グリス数百円=2,000~3,000円程度
となります。
長期間使用すればするほど維持費も無視できなくなるので、しっかりと維持費について把握したうえで購入の参考にするとよいでしょう。
筆者がFRPボートを使用している理由について

現在、私自身はFRP製のボートを使用していますが、いくつかの理由によってゴムボートからFRP製2馬力ボートに乗り換えました。
乗り換えた理由としては、
- 組み立てが面倒
- 出船に時間がかかる
- 破れたことがある
といった点がFRP製2馬力ボートに乗り換えた理由です。
ゴムボートは組み立てや収納の作業がとにかく面倒で、現場に到着してから出船するまでに時間がかかるのも苦痛となっており、使用中に劣化が原因のエア漏れを起こしてしまい、帰港を余儀なくされた経験もあります。
そして、一番気にしていたのが「破れ」で、常に磯や岸壁など破れる可能性のある場所を避けて航行するように気を配っていました。
楽しいはずの釣りも、片付けのことを考えながらでは楽しさも半減してしまうため、FRP製のボートの購入を決めました。
幸い、駐車スペースが確保できていたことや、ヒッチメンバーの取り付けなどを自分で行うことができたため、想定していたよりも少ない費用で、軽トレーラーでの運搬を行っています。
実際に、私がFRP製2馬力ボートの購入にかかった費用をまとめると
53万円(FRP製ボート+軽トレーラー)+必須アイテム10万円前後=63万円程度
が購入にかかった費用の総額となります。
2馬力ボートに必要な艤装アイテムについて詳しく知りたいという方は、下記の記事にて詳しく解説していますので参考にしてください。
【重要】2馬力ボートで海釣りをする時の必須アイテム7選!安全に必要なアイテムからそろえよう!
結論としてどちらを選ぶべきなのか?

2馬力ボートといえども安価なものではなく、安易な考えで購入してしまうと後から後悔することもあるので、自分のフィッシングライフに合ったものを購入することが大切です。
ゴムボートに向いている人の特徴
- 保管スペースの確保が難しい人
- 破れを自分で補修できる人
- 片付けが苦にならない人
- 1人での使用
FRP製2馬力ボートが向いている人の特徴
- 保管スペースがある人
- 出船時間を短縮したい人
- 片付けを楽にしたい人
- 2人以上での使用
購入前には維持費のことを考えてゴムボートを購入しても、いざ使用してみると私と同じようにメンテナンスや片付けが非常に面倒に感じることもあるでしょう。
また、船内スペースの狭いゴムボートでは2人で使用すると十分なスペースが確保できず、ストレスを感じることもあるので、その場合にはFRP製2馬力ボートの方がおすすめです。
このように、FRP製のボートとゴムボートの購入で迷っているのであれば、維持費のみで決めるのではなく、自分のフィッシングライフに合っているかどうか、メリットやデメリットをしっかりと考えて決めることが大切です。
2馬力ボートの素材選びについてもっと詳しく知りたい方は、下記の記事で詳しく解説していますので、参考にしてください。
【2馬力】FRPボートとゴムボートはどちらを選ぶべき?2馬力ボートにはどちらがおすすめ?
まとめ
2馬力ボートの維持費は素材や運搬方法によって変わり、最も維持費と購入費用が高額になる組み合わせは、FRP製2馬力ボートと軽トレーラーの組み合わせです。
2馬力ボートの購入では維持費だけでなく、自身のフィッシングスタイルに合った素材や運搬方法を選ぶことで、後悔することは少なくなるでしょう。
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